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チェックメイト

第1章 明日はかならず

「二宮?原じゃないの?」

単純な疑問をぶつけた。

ニ「あー、姉貴、結婚してるから」

「え!?」

原さん…結婚してるのか……。

覚めたはずなのに…。
ショック受けた。

ニ「知らなかった?てか、姉貴に惚れてたんだ」

「うるさいな!俺、仕事あるから会社戻るからな」

ニ「櫻井さん」

「ん?え、今…」

ニ「櫻井さん」

ちゃんと、名前で…。

ニ「待ってますね。仕事、終わるまで」

「はぁ?何言ってんだよ。てか、お前さ高校生だろ」

ニ「そうだよ、高校生だよ。悪い?」

何に対して、開き直ってんだよ。

「悪いなんて言ってないだろ。てか、時間大丈夫なのか?」

ニ「うん…」

俯いて、ゆっくり顔をあげて笑った。

無理して笑ってんのバレバレだわ。

「無理すんな」

ニ「無理なんてっ」

「してるだろ。」

二宮の頬をつねる。

ニ「ひてない…」

「ふっ」

呂律、回ってないじゃん。

ニ「ひゃなひて、ひゃくらいひゃん」

「“ひ”って凄い言うね」

手を放してやった。

ニ「んもう…痛いなぁ…」

頬を擦りながら、俺を見ていた。

「んじゃ、俺…」

ニ「ここで、待ってますね」

また、人懐っこい笑顔を見せる。

「わーったよ」

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