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チェックメイト

第10章 信じたなら その先

抱き上げた二宮を下ろして、
服を脱ぎはじめる。

「ん?」

視線を感じ、二宮を見ると目を輝かせて俺を見つめていた。

「うおっ、なんだよ…」

ニ「櫻井さんって…筋肉質ですよね」

ボソっと呟いた。

「当たり前だろ。サッカーやってっし、ジムも行ってんだから」

ニ「え、なんで鍛えてんの」

「…」

それは、その…

松『モテるためでしょ?』

脳内で潤の声が響く。

『おまっ!ち、ちげぇよ』
松『モテないやつは辛いね~』

クソっ!
アイツ、殴りてぇ…。


ニ「ちょっと、聞いてんの?」


「あ、ごめん…」

ニ「で、なんで鍛えてんの?」

「モ、モテるため…で、す…はい…」

叩かれると思った。
二宮って、そういうのに敏感だから。

ニ「なーんだ、よかった。先に入っちゃうね~」

ズボンとパンツを同時に下ろして、
風呂場に足を進めて行った。

しかも、勃たせたまま。


てか、『よかった』ってなんだ?

今の高校生は、何を考えてるのかさっぱりわからんな。

あ。

やべぇ、思考がおっさんだ。

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