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チェックメイト

第11章 Are you ready?

櫻「二宮ー、あがったぞー」

その声で、我に返る。

「あ、はーい」

俺は軽いパニックを、起こしそうになった。

櫻「あれ?まだ、8時?」

言われて気づいたんだ。
まだ、8時じゃん。

ん?まだじゃなくない?

「あっ!夕飯、作ります!」

急いで、キッチンに立つ。
冷蔵庫を開けて、素早く動いてテキパキと料理を始める。

今日は、カレーかな。

櫻「二宮」

「はい、なんですか」

櫻「俺、明日から会社」

その言葉を聞いて、ビクッと一瞬手が止まる。
手が止まったんじゃなくて、
時間が止まったのかも。


「わかってますって。だって、今日は仮病ですもんね」


当て付けのように言った。

櫻「なんかあったら連絡な」

「なんにも起きないって。てか、俺も明日から学校に行きたい」

櫻「へ?」

「勉強、ついていけないのも困るし。
友達に心配かけるから」

櫻井さんは、
「そうか」
と、頷いてソファーに座りテレビを観はじめた。

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