テキストサイズ

ドラクエ短編集(クリアリ)

第1章 クリフト的運動不足解消法

「めったなことを言うものではありませんよ」

聞き慣れた優しい声に振り返ると、そこには神官のクリフトの姿。

アリーナの発言をとがめるような言い方ではあるが、その声色には笑みさえ含まれている。

「今まで散々戦ってきたのですから、たまにはゆっくりされたらどうです?」

彼もまたアリーナと同様、導かれし者として勇者とともに魔王と戦った1人であった。
当然、アリーナの戦いぶりはよく知っている。

「だって退屈なんだもん」

アリーナはぷっとふくれる。
そんな彼女を愛しげに見つめつつ、彼は持ってきたティーポットから温めたカップへと紅茶を注ぐ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ