テキストサイズ

雪の日の空に

第8章 愛した人は…

塩沢さんとの約束の日

私は待ち合わせの時間30分前に

指定されたお店の前にいた

佐月さんの事を聞けるとあってか

昨日はあまり寝付けなく、今日もソワソワして時間よりも早く着いてしまった。

お店に入ると、軽快なジャズが流れる素敵なバーだった。

こんな所に入ったのも初めてで、少し緊張気味にカウンターに座る。

バーテンダーに飲み物を聞かれたけど、連れが来たらとお願いした。

「悪い、待った?」

しばらくすると塩沢さんが現れ、隣に座る

「いえ…。」.

時間丁度に来た塩沢さんに、待ったなんて言うはずもない。

「とりあえず、なんか飲む?」

「お酒はちょっと…。」

「飲めないの?嫌いだった?」

「いえ、飲めますけど…」

むしろ強い方だ。

飲めと言われたら初めから終わりまでずっと飲んでいるくらい

「じゃ、付き合って。」

そう言ってバーテンダーにビールを頼んだ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ