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前に抱かれたときは、佐月さんは強引で、力強かった。

私に誰かを重ね、無心で抱いたと思われるあの日の佐月さんとは、何かが違った。

私からそっと唇を離すと、そのまま佐月さんの首筋に顔を埋め、上から下に舌を滑らせる。

「ゆき…？」

驚いた様に私を離そうとした佐月さんを制して、するりと上着の下から素肌に触れ、腕を回す。

佐月さんの逞しい背中を、なぞるように指を滑らせ、同時に鎖骨を甘噛みする。

「ちょっ…。」

体をよじるように首を私と反対の方に傾けるのを確認し、佐月さんが感じてくれていると思い、嬉しくなった。

上着を捲り上げ、鎖骨から佐月さんの程よく筋肉のついた胸板を手でなぞりながら舌も同じように滑らせていく。

「ゆき、待って…。」

そんな言葉聞こえないふりをして、腹筋の溝をなぞる様に、舌を滑らせてゆく。

佐月さんのモノが突き上げるようにジーンズを膨れ上がらせているのが見え、それだけで私は下腹部がジンジンと熱くなった。