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雪の日の空に

第8章 愛した人は…

突き合うような軽いキスを角度を変えて何度も繰り返す。

佐月さんは私の後頭部を右手で支えると、味わうように私の下唇をゆっくりと舌でなぞる。

背中にゾクリと電流が流れる。

そっと唇を割って舌が入り込み、私もそれに答えるようにそっと唇を開いた。

口内を探る様に佐月さんの舌が、上の歯、下の歯、上顎と、順に優しくなぞる。

確かめるように私の中に入る舌に翻弄され、そのうち舌を絡め合う。

私も佐月さんの中に入りたい…。

彼を欲する気持ちが私の舌を彼の口内に浸入させた。

私も同じように順になぞると、佐月さんの体が一瞬驚いたようにピクリと硬直したのがわかった。

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