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エスキス アムール

第11章 デート





写真付きメール。
シュウは近頃、
髪の毛を染め直すと公言していた。

金髪から、
赤く染めると宣言していたのだ。


染めたら、
メールを送ってと
頼んでいたので、

それが今日だったようだ。


写真を見ると、
真っ赤に染まった
シュウの髪の毛。


シュウは、
金髪がとても似合う人だったけど、赤髪はそこまで似合うというわけではなかった。


「失敗だね(笑)」

そう書いて、返信をする。
シュウの「そんなことないよ」と抗議する顔が頭の中に浮かんだ。


「ふふ…」

笑いながら顔を上げると、
大野さんがそこに立っていた。



「…あ…」

急いで携帯を隠す。


「ごめんね?席外しちゃって」

「い、いえ。」


そろそろ行こうか、
そう言った大野さんの横顔は、
どこか切なく

寂しげだった。






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