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エスキス アムール

第11章 デート




美術展は、
思っていたよりもずっと大規模なものだった。


有名な絵から、マニアックなものまで。
私が見たかった絵もたくさんあって、興奮していた。


私が静かな声で、
絵の説明をすると、大野さんは嬉しそうにそれを聞いてくれた。


「閉館15分前になりました。
お帰りのお客様はお気をつけてお帰りくださいませ」



そんなアナウンスを聞いて
時計を見ると、16時45分。

「あっというまだったね」

そう、大野さんは呟いた。



出口に向かうと、
お土産コーナーがあり、
その一つに目を惹かれた。


「これ、可愛い…」

木で作られている携帯のストラップ。
一つ一つが人の手で作られているそうで、細かい模様がとても可愛らしかった。


「これ、お願いします」


「えっえっ?」







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