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エスキス アムール

第27章 彼とのカスタム




通販戦略っていうのは


元々2万5千円のところを
今回だけ、1万9千円!!

っていうあれね。


1万9千円で充分
基とれるって言うやつ。


最初はオーバーに言う。


「ね、波留くん唇に
キスして?」

「バカじゃねーの!」


うん、これが普通だよね。


次。


「じゃあ、頬でいいから
波留くんからキスして?」

「何で俺からなんだよ。」


この時は地味に強く
頭を殴られた。

だけど怯まない。



「じゃあ……
ほっぺにキスしてもいい?」


「……やだよ。」


ほら。少し間が空いた。
あとは、彼の性格を利用するのみだ。



「波留くん、僕に触りたくないほど
僕のことが嫌いなんだ。」

「…」

「こうして家にも入れてあげてるのに…
こんなに大事にしてるのに…」

「…っ」

「一緒になんていたくないよね。
僕、明日はホテルにでも泊まろうかな」


「…~っ」


「ごめんね。
明日からご飯もつくらなくてもいいよ。

そんなに嫌なのにそんな無理して…
もう僕は……」


「 〜〜っわ、わかったよ!!
頬だけだぞ。

頬だけ!!」




ニヤリ




作戦通りだ。










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