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エスキス アムール

第27章 彼とのカスタム






それを繰り返していたら、
最近、抵抗もなく

頬を差し出すようになった。



これさえすれば

早く寝られる。
みたいなかんじで。

なんか、それもイヤだ。



だったら、抵抗してくれた方が、
ラリーがあって面白いのに。

もうちょっと、
ハードルあげようかな。




「波留くん…」

「なに。」

「……」

「キスはしたからな。
寝ろよ。」



完全に読まれてる。
彼は寝る準備万端だ。

でもわかってないな。
僕が求めているのはキスじゃない。


「波留くん…」

「んー?」

「……抱き締めて?」

「無理。」


即答。

堪らない。
このラリーがなくっちゃね。

適当にあしらっておけば
寝れるなんて

そんなこと、許さないからね。



「……眠れないんだよ。」

「薬飲めば?」

「……薬に頼りたくない……。」

「……」



僕がいじけた声を出すと、
彼はため息をついて

そっぽを向く。



しまいには、
目を瞑れば人間眠れるようになってるんだとか

全然違うことをいっている。






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