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エスキス アムール

第27章 彼とのカスタム

【木更津side】




寒い。


なんか寒い。



湯たんぽがなくなったように、
布団の中は自分だけの体温で

ほのかに
温かさが保たれていた。



波留くんいない…。


朝の静けさの中に、
包丁で何かを切る音や、
何かを煮込む音が聞こえてくる。


朝ご飯作ってくれてるんだ…。


だんだんといい香りがしてきて、
お腹がぐぅ、と鳴った。

今日は何かなー。
楽しみだなー。

彼の作るご飯は絶品で、
毎日毎日の食事が

とても楽しみだった。




しばらくすると、
その音も止み
こちらへくる気配がする。



きっと起こしにくるんだ。


意味は特になかったけれど、
波留くんが入ってくる直前


寝たふりをした。










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