
エスキス アムール
第41章 思わぬ再会
【高峰side】
大野さんに出された課題。
新しいことかあ。
こんな新人が、新しいことを提案してもし失敗したらと不安になる。
会社にとってプラスになることといってもなあ。
何をしたら…
「あ…」
公園を散策していると、日の陰ったところで画材道具を広げている人を見つけた。
多分同年代くらいの女性だ。
夢中になって描いているので、俺が立って見ているのに気がつかないみたいだ。
その人は色白で細くて可愛らしい人だった。
細い腕から指先はしなやかに動いている。
どんな絵を描くのだろう。
そんな彼女に興味をそそられて描いている絵を覗き込むと、
てっきり外で絵を描いていたから風景画かと思ったが、全然違う絵を描いていた。
ブルーを基調としたその絵はとても幻想的でファンタジーの世界の中みたいだ。
「すごい…」
思わずもれた一つの声に、彼女は手を止めてこちらを見た。
澄んだ綺麗な瞳と目が合う。
吸い込まれそうになってどきりとした。
「あ、ご、ごめんなさい」
作業を止めてしまったことに謝ると、
彼女はフワリと笑って首を振る。
「足を止めてもらえるだけで嬉しいです」
自然と入ってきたその日本語に、そういえばこの子アジアの顔だったと思った。
日本人なんだ。
こっちにきてから、日本語を話す相手は大野さんと高橋さんだけ。
あと、たまに木更津さん。
久しぶりに三人以外の人と話したからか、ドキドキして何を話していいのかわからなくなってしまった。
大野さんに出された課題。
新しいことかあ。
こんな新人が、新しいことを提案してもし失敗したらと不安になる。
会社にとってプラスになることといってもなあ。
何をしたら…
「あ…」
公園を散策していると、日の陰ったところで画材道具を広げている人を見つけた。
多分同年代くらいの女性だ。
夢中になって描いているので、俺が立って見ているのに気がつかないみたいだ。
その人は色白で細くて可愛らしい人だった。
細い腕から指先はしなやかに動いている。
どんな絵を描くのだろう。
そんな彼女に興味をそそられて描いている絵を覗き込むと、
てっきり外で絵を描いていたから風景画かと思ったが、全然違う絵を描いていた。
ブルーを基調としたその絵はとても幻想的でファンタジーの世界の中みたいだ。
「すごい…」
思わずもれた一つの声に、彼女は手を止めてこちらを見た。
澄んだ綺麗な瞳と目が合う。
吸い込まれそうになってどきりとした。
「あ、ご、ごめんなさい」
作業を止めてしまったことに謝ると、
彼女はフワリと笑って首を振る。
「足を止めてもらえるだけで嬉しいです」
自然と入ってきたその日本語に、そういえばこの子アジアの顔だったと思った。
日本人なんだ。
こっちにきてから、日本語を話す相手は大野さんと高橋さんだけ。
あと、たまに木更津さん。
久しぶりに三人以外の人と話したからか、ドキドキして何を話していいのかわからなくなってしまった。
