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「やっぱり笑」

「わかってた？」

「当たり前です。」

「じゃあ少し気が楽だよ。」

「よかったです。笑」

「ごめんな、じゃあ帰るか。バス停まで送ってあげる。これで最後だ。」

「最後ですね。」

そして最後のバス停までの帰り道。
なんだか肌寒かった。

「おら。」
私は先輩のお腹をつついた。
「あ、こらお前。」
「あはっww」
私は最後に笑いたくてこの帰り道だけは笑おうと思った。
「捕まえた。仕返しだごるぁ。」

「あーーーーっそこダメですっ！ゴメンナサイ」

「はいはいいい子。」

私はふと夜空を見上げた。
とても綺麗だった。傷ついた心を癒してくれるような夜空だった。

「星綺麗です。」

「あ、ほんとだ。」

そして先輩も夜空を見上げた。

「今日みたいに寒い日は夜空が綺麗らしいからね。」
「そうなんですかー。」

少し二人で夜空を見上げていた。

すると。
「百華。」
私の名前を呼び先輩は今までにないくらい強く私を抱きしめた。
「…どうしたんですか？」
「…ごめんな。」
先輩は泣きながら謝った。
「大丈夫ですよ。」
「幸せにしたいって言ったのに幸せにできなくてほんっとにごめんな。」
先輩の力はだんだん強くなっていく。
「先輩、苦しいですよ。てかここ外ですよ。」
「ごめん。」
「…んっ。」
先輩は私に最後の長いキスをしてくれた。

「…」
「…バス来ました…。」
「おう、じゃあな。」
「はい、また明日部活で。」

そう言って私と先輩は笑って手を振った。