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散る華如く ~男遊郭に咲いた華~

第2章 「おいらん道中」

『おいらん道中』を執り行う『菊屋』の前に着くと、そこは人だかりだった。


―『おいらん道中』が始まり、人々は「おいらん」に魅入っていた。


その「おいらん」は、茶色い髪に炎のような紅い瞳を瞳をもつ、美しい男だった。


紅い仕掛けをしていて、黒く散り桜模様の着物のによく映えている。


―だが、しをなの目を惹きつけたのは、その道中の主役とも言える「おいらん」ではなかった。


そのおいらんの後ろで、まるで引き立て役のように付き従っている傾城だった。


その傾城は、ぴょんぴょんとはねた金髪、その所々に碧緑色が入った髪をしていて


その瞳も翠の美しい瞳をした男で。


(あのひと・・・異国人なのかな・・・?)


しをなは純粋な興味をたたえた瞳で、その傾城を見つめた。

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