
ゆゆのための。
第2章 ✡04.23
もともと、ゆゆの
父と母は、
あまり仲が良くなかった。
というより、仲が悪かった。
「離婚する!!」
という母の言葉は、
生まれてきてから何度も聞いた。
それを聞くたび、
びくびくしていた。
いつ捨てられるんだろう。
捨てられたらゆゆはどうしたらいいんだろう。
どうして喧嘩するの?
どうして仲良くできないの?
どうして喧嘩ばかりするのに
結婚したの?
たくさんききたいことはあった。
でも、聞けなかった。
とても、怖かった。
だからゆゆは、
優純、という存在が、
とても暖かくて、嬉しかった。
たくさんの、喜びを知った。
