無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「え⁈隣のクラスの真理亜ちゃんと連絡先を交換したのか⁈」

男子生徒は滝を挟んでさも、滝が見えない様に会話を続ける。

「そうなんだよ。バイト先が同じでさ、昨日たまたまシフト被ってたから同高って事エサに連絡先聞き出したら簡単に教えてくれたよ。」

「お前すげーなあ、ミスの連絡先ゲットするなんてさ。」

「あの子以外とノリ良いからお前も今度聞きに行ったらいいじゃん。」

「いやいや、俺みたいなイモ男子は絶対に相手にされないって。それに、会話のきっかけもないしな。」

神崎真理亜
2年B組の、いや、学校全体のアイドルとも言える美しい女子生徒。

腰骨あたりまで伸びた艶のある黒髪に、170cmの長身が映える抜群のスタイル。

なんと言っても、大きなその瞳は観るモノを魅了する。

一年生の頃にその美貌がたちまち評価され、およそ240人居る女子生徒の中から頂点を掴んだ正に大和撫子だ。

お家柄も代々由緒ある商人の家系らしく、このA市を代表とする神崎財閥社長の一人娘らしい。

彼女そのもの性格は実に庶民的で、驕り高ぶらない謙虚な姿勢も相まって、男子生徒のみならず同性からの支持もアツい。

「田中、鈴木、静かにしなさい。」

英語教師に諭されるように注意された2人は何事も無かったかの如くまた机に向かう。