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《番犬女》は俺のもの

第7章 誘拐



ああ…ホントにうんざりだよ

バイクに乗って校門の前に現れたのは、青崎の制服を着た男がひとり。


男は明らかに零を見ていた。


すでにホウキを手放していた零は転がったそれを足で蹴りあげるようにすくい、再び持つと落ち葉を集め始める。


“掃除中なんだから帰ってよね”

このさいそれが罰掃除でも何でもいいよ。



今は忙しいから今度にしてくれアピール。




「……、お…」


ブルルルッ


男はバイクからおりることなく立ち去っていく。



「…ホントに帰ってくれた」


ラッキー


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