《番犬女》は俺のもの
第8章 手段は選ばない
「花崎さん…!!!」
なんで?
「どうして花崎さんが…っ」
「──茜ちゃん後ろ!」
「っ!!!!」
動揺して動きの鈍った茜
…その一瞬の隙が仇になる
回し蹴りを食らった男が立ち上がって彼女の頭を殴り付けた。
「‥‥ッ‥!!」
「この女っふざけやがって!」
「茜ちゃん!」
後頭部に拳を食らったあと、みぞおちに一発いれられる。
悲鳴をあげた梗子が
彼女を庇おうと崩れる茜に抱きついていた。
「あ~あ…女相手に何やってんだよ…」
「すぐキレる癖、さっさとなおせよな」
すかさず仲間の不良が止めにはいった。