《番犬女》は俺のもの
第1章 生徒会の番犬
「転校してすぐならまだ知らないと思うけどな…、あの女には逆らわない方がいい」
「番犬って…女……?」
「そうだ。…っ、いや、ほとんど男だけど(汗)」
「?」
「…っ…じ、じゃあ俺は部活に行くわ。また今度な転校生!! 」
「また明日な!」
「じゃあな!」
「…うん」
焦りぎみに彼等はその場を立ち去った。
余計なことを言ってしまったと怯えているようにも見えたが…まぁいいか。
「…番犬、ねぇ」
零は窓の外を眺める。
そこには焼却炉と、黒こげになった燃えかすだけが残されていた。