《番犬女》は俺のもの
第8章 手段は選ばない
「……え?」
怯える梗子が最悪の事態に絶望する。
「勝手に女が増えてくれたし、…なぁ。お前どっちがいい?」
「そりゃこっちに決まってんだろ!! 番犬なんか抱いても楽しくねぇって」
彼等が取り囲む二人の女
どうやら人気を集めているのは梗子らしい。
「…そうか? 俺はこっちの女にするよ…!」
「──!…カハッ…、ハァ‥‥」
「番犬もなかなかの美人だぜ?それに──
こういう態度の女‥跪かせたくなる」
「……この、変態が…!!」
ふざけんなよ篠田め
お前の妄想…あたってるじゃないかよ
「…いやッ…いやああ!!」
「……っ」
お前らみたいな汚ない男…!!
花崎さんに触れさせてたまるか──!
「待て!」
唐突に茜が立ち上がった。
それを見て、また蹴りつけてくると思った不良たちは咄嗟に身構える。
ビリリリッッ
「───!?」
「ハァ‥、彼女に触れるな」
何を血迷ったのか…
茜は自分の着ていたシャツを強引に引きちぎった。