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《番犬女》は俺のもの

第9章 おしおきの時間


そういえば…

奴等は何故、花崎さんを連れ去ったのか。


意識を取り戻したひとりに茜が詰め寄った時、両側から警察に挟まれたその男は悪びれもせずこう言ったのだった。


『そりゃあ そいつの女だからに決まってンだろ』


男は零を顎で指す。


──そうだったのか!?

驚いて振り向いた茜に、梗子は首を横にふる。



『とぼけるな。廊下を二人でいちゃつきながら歩き回ってたくせして…っ。窓からずっと見えてたんだからな!』

『そうなのか!?』

『──ッ?? 』

梗子は首をふる。



『あー、それってもしかしてさ』

男が連れていかれた後も頭を抱える二人に、座ったままの零が声をかける。



『お昼の時間、校内の案内、…してくれた時じゃない?』


『…あ…そう、会長のわたしが先生に頼まれて案内したんだわ…』


『……』



それを恋人の散歩と勘違いしたのか?あいつら…


恋愛経験なさすぎるだろ…(汗)






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