《番犬女》は俺のもの
第9章 おしおきの時間
「その右手…っ
血が滲み出てるじゃないか!」
「───」
包帯っていうのは白い筈
──何故、赤い!?
もはやそれは血を止める役目を果たしていない。真っ赤に染まったその布からは、早くも血液がしたたっている。
「篠田、その怪我は本当に大したことないのか?」
「……そーいえば、さっきから指先の感覚が無くなってるような…」
「…っ…腐りかけじゃないか!! さっさと病院に行けよバカ野郎ーー!」
本当に馬鹿なのは
茜なのか零なのか……
今回はどっちもどっちということに致しましょう。