《番犬女》は俺のもの
第2章 宝物
残された二人は溜め息とともに椅子に崩れた。
そして弁当の包みを開けて食べ始める。
…そう、茜の言った通り二人で仲良く…。
「…はぁ、また逃げられちゃった」
「茜さんともっと仲良くなりたいのに…どうすればいいのかしら」
「無理よぉ知ってるでしょ?茜さんが心を開くのはただひとり! 親友の梗子さんだけ…っ」
隣のグループで食べていた女子が口をはさんだ。
「だって茜さんは、梗子さんのナイト…この学園の姫を守るナイトですもの…//」
彼女たちはうっとりとした表情で、ひとりの言葉にうんうんと賛同していた。