《番犬女》は俺のもの
第15章 オオカミさん
何だよ、こ…れ…!?
「…はぁッ‥篠田‥」
これは不味い…!!
「…ハァハァ…っ、‥やめ‥//」
何が不味いって
一瞬、自分を忘れた。
自分を忘れるほどの…気持ちよさ。
「…ぁ‥ッ ‥!?」
零の指はそのまま突起を離れなかった。
周りの肉を押しひらき、茂みの奥を狙い続ける。
何度も何度も撫で上げる──
「……ン‥、ハァっ‥んんッ…ぁ‥ぁ…」
例えるならば
かたく張った弓の弦を弾かれているような。
弾く力は僅かなのに、その振動は全体へと強烈に伝わってゆく。
気づけば零の言葉どおりに彼の肩を必死に掴んでいた。
「…っ…声を抑えないで」
彼女の頬にキスをする。
「恥ずかしくない、ここで感じてくれ…。茜さんは俺のものでしょ?」
「…く‥ッは‥ぁ…っ」
茜にはまともに返事をする余裕はなく
ただ懸命に、肺の中から熱い塊を押し出そうとしていた。