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《番犬女》は俺のもの

第15章 オオカミさん


ぐったりとした茜を手を休ませて観賞する彼の目つきは、あくまで静かに、妖しくぎらついている。


彼は見たのだ

鉄の扉に隠されたその一瞬──。



「……ゲット」


「…ケホッ‥ ハァー‥っ、ハァ」



こんなに可愛い生き物、他にいる?




「感想は?」

「…フゥ !…く、苦しかった…」

「…過去形にしないでよ」

「ちょッッ 待て!…待て!!!」


当然のように行為を再開しようとした零は、その手を彼女に掴んで止められた。


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