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《番犬女》は俺のもの

第20章 暴かれる


いりくんだ路地で向き合って立つ零とハルク。

ハルクの背には先ほどの高級車が駐車されており、運転席と助手席に二人の大人が座っていた。


黒スーツの彼等は無表情で前を見ている。

しかし、零は彼等が自分へ向ける警戒心を痛いほどに感じていた。



「俺に何か用でも? 」

「尾行しておいてよく言うね…」


ハルクの目が一瞬だけ険しくなった。


零に焦る様子が無いので、ハルクは納得したように皮肉を込めて笑う。


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