《番犬女》は俺のもの
第24章 クリスマスを君と…
「本当に、このシフトで大丈夫なんか?」
久藤家のアパートからほど近い、倉庫横のプレハブの中。
パイプ椅子に座る中年の男性と…
彼の前には茜が立っていた。
「はい、これでお願いします」
「人手は足りないから嬉しいがな~、正月までノンストップじゃないか。休みはなくていいんか?」
「冬休みなんで。それに期末試験の時は、融通きかせてもらいましたから」
茜は今、来週からのバイトのシフト希望の紙を手渡していた。
彼女がしている仕分けのアルバイトは、基本的に申請した日だけ入れるシステムなのだ。