《番犬女》は俺のもの
第25章 みとめない!!!
「ハルク…!!」
何故あいつが花崎さんと…!!
「…っ」
茜は猛ダッシュで二人に向かって走った。
「──…じゃあキョウコ、約束は守ってね」
「だからその日は塾があると…っ。23日ではいけないの?」
「却下」
「…ッ…少し考えます」
「…却下」
すごいスピードで近づいてくる人間に気が付かない二人。
「わたしを困らせて楽しんでませんか…!?」
「yes、そのとおり」
「…ちょッ…ちょっと待って!」
言い逃げしようとするハルクの手を、梗子が掴んだその時だ。
ゴゴゴゴゴゴ.....
「──…?」
「…え…あっ」
季節にそぐわぬ熱風が
「茜ちゃんだわ…」
「──oh…」
オーマイ ゴッド...
開いた口が塞がらない
そんなハルクが呟いた言葉。