《番犬女》は俺のもの
第30章 茜さんは、俺のもの
少し挿れたところで、茜は痛みに顔を歪めた。
「……っ」
殴られたり、蹴られたり…そういう痛みには上手く受け身をとって対処できる彼女だが、こればかりはどうにもできない。
…それは零にも同じであるから
彼は腰を止めて、痛みからなるべく彼女の意識を遠ざけようと愛撫を続けた。
「…大丈夫………力、抜きなよ」
「──っ、はぁ…ッ」
茜は彼の肩に手を置いた。
力を抜けと言われても、なかなかできない。
「…は、ぁ…!! 悪いな篠田…っ」
「……!?」
「もし爪立てたら…ハ、‥ン…許せ」
そうでもしないと、震えが止まらない…!
「…フフ…っ、怖いなぁ」
冗談とも限らない彼女の言葉に、零は苦く笑う。
「じゃ…早く気持ちよくしてあげないと…ね」
ふぅ…っと大きく息を吐き出し
一度、ゆっくりとまばたきをした。
そんな彼の額に滲んだ汗は、彼女の蜜壺が彼のモノに激しく対抗している事を示していた。