すべてはあの日から
第3章 デート?
そっと近くのビルの影に隠れる
…最近はよく顔をあわせていたから あんまり意識してなかったけど、
斎藤さん、すごくかっこいいんだよね…
芸能人並みのオーラがあって……
私なんて、ただ料理しか能のない学生で、
そんな私の隣は恥ずかしいだけだよね…
「……真央?」
「……!」
「待ち合わせ場所、分かりづらかった?…ごめん」
なのに、
こうやって見つけ出してくれることとか、
斎藤さんが目線を合わせるために中腰になってくれてることとか、
困った表情を浮かべてるっていう
それだけで嬉しくなっている自分がいる。
「……どうした?」
「…っ」
「真央?」
「斎藤さんは、……恥ずかしい?」
「…?」
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