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スーパーボール

第7章 カレンダー*櫻宮*海風

「…ごめんなさい」

櫻「謝んなくていいって。俺は理由が知りたいの」

「俺…翔くんが好き」

思いもしない答えだったのか、
翔くんは黙ったまま。

「だから…離れた。」

櫻「どうして」

泣きそうになってるのを、
バレないように下唇を噛んだ。

「だって…幸せ過ぎた」

翔くんといる時間は、幸せだった。
前の時間軸の翔くんと違くて。

でも、それが足枷になった。

反則して、ここに来たのに…。

“こんなに幸せになっていいのか”

って、思った。


櫻「─幸せ過ぎて、いいじゃん」

「え?」

櫻「俺はもっと幸せになれると思うよ」

翔くん、なに言ってんの。
もう、これ以上の幸せなんて……。

櫻「だから……不幸になんてならないくらい…いっぱい幸せをあげる」

「なに言って……」

櫻「だから、ね?素直になりなよ」

「…翔くん」

俺、幸せになっていいの?
これ以上の幸せを望んでいいの?

「俺、好きだよ。翔くんが」

泣いてた。
自然と、涙が溢れた。

櫻「うん。俺もだよ」

「だから……幸せにし、て…」

櫻「うん、もちろん♡」

ギューッと強く抱き締められた。

今以上の幸せを、掴みたい。


翔くんとね?♡


ーENDー

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