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スーパーボール

第8章 カメライト*にのあい*写真

(二宮side)

写真部に所属している俺は、いつも首にカメラをかけて校内を走り回っている。

綺麗な景色を撮りたいとか、
学校風景を撮りたいとか、

そんな願望はない。

ただ一人の為に、シャッターを切る。


「相葉、雅紀くん!」


数十メートル先に見つけた背中。
その背中がビクッとして、ゆっくりと振り返った。

「今日も、ワンショット頂きます!」

相「イヤー!やめてぇえ!」

俺が追いかけると、全力で走って逃げていくんだ。

相葉雅紀くんは、バスケ部。
もちろん、俺が追い付けるはずがない。

運動部と文化部の運動量なんて、
比べ物にならない。

「…あー、もう無理」

校庭の芝生に思いっきり、
寝転がった。

追い付けない……。

けど…撮りたい。

俺は、相葉雅紀を撮りたい。


相「二宮くん、大丈夫?」

「あ!相葉雅紀くん!」

俺の顔を覗き込んだのは、
俺が撮りたい相葉雅紀だった。

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