テキストサイズ

スーパーボール

第13章 カレンダー*山*漆黒の夜空

(櫻井side)

「そこ、俺の席なんだけど」

入学式にいなかったオオノって奴が、
俺の席に突っ伏してる。

大「ふへ?」

顔を上げたオオノは、
左頬に赤い痕がついていた。

「ふっ、ふふっ」

大「え、あ、だだ誰?」

オドオドしてるし、
左頬真っ赤だし……。

そんなオオノを見てると笑えてくる。

「お前、初日から遅刻してるし俺の席に座ってるし……」

腹を抱えながら、笑った。

大「え、ここ君の席なの?」

おいおい。
俺の席って気付いてないの!?

すげえな。

「だから…どいて」

大「あ、うん。ごめん」

「オオノ」

大「ほえ?」

「俺、櫻井。よろしくな」

なんとなく、名乗った。
名札とか見ればわかるのに。

大「あ、俺は智。よろしく」

ここで、下の名前を名乗るなんて…。
相当な天然なのか。

そんな、オオノ智と仲良くなった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ