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スーパーボール

第14章 フーセンガム*櫻宮*笑顔

(二宮side)

電車の動きに合わせて、体がユラユラと揺れて心地いい。

大「あ、まーくんまーくん」
相「なに?」
大「動物園、寄らない?」

右から、
翔、俺、雅紀、智くんの順で座っている。

「なんで、動物園?」

心地いい微睡みに呑み込まれそうになる。

大「まーくんと思い出を作りたい♪」
櫻「思い出作りもほどほどにな」

今まで黙って、
腕を組んで床を見つめて翔が口を開いた。

「起きてたの?」
櫻「ふふー、起きてたの」

見上げると満面の笑みを浮かべた翔がそこにいた。

相「櫻井先輩、俺ら上野で降ります」

櫻「おー」
「上野動物園、混んでるかもよ」

ボソッと言うと、智くんが俺の左腕に擦り寄ってきた。

「なに?」

そう聞くと、翔から剥がされるように引っ張られて

耳元に口を近付けた。


大「そっちも、思い出作りはほどほどに」


その言葉に、顔が沸騰するように熱くなった。

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