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甘い果汁

第8章 とろける果汁



 ――――――…


 「と、いう感じになってさぁ…

 雪ちゃんは言い逃げするし、里奈は俺の頬おもいっきり叩いて帰っちゃったし。」


 「あーーだから、頬、赤いのね」


 雪さんって意外とヘタレなのかな。言い逃げってw


 「はぁ…はぁ…はあ」

 「うるさいなクソへタレ」


 あっ、へタレは雪(もう呼び捨て)の方か。


 お兄ちゃんは目をうるうるさせて、私の目を見てきた。


 「あーあっ、お前も浮かれてたらこうなんだぞ? 気をつけろよ、覗き見には」


 「は? 何故、私が浮かれなきゃなんないの?」


 「お前、悠也と付き合ってんだろ? あいつ、結構イケメンだし、」


 お兄ちゃん、私と悠也が付き合ってるって勘違いしてるのか…


 ズキズキ…


 「…」

 「心は一筋でも、体は素直だからな」

 「お兄ちゃん、
 そういう経験したんだね」


 「どういう経験だよw」


 「…おやすみ~」


 「無視すんなよ(´・ω・`)」

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