テキストサイズ

小百合

第13章 【二つの螺旋】儀式

白い屋根の家の庭で、旦那様を待ちました。
仮面は外して。

湖畔の景色と空気が澄んでました。

どこでお式をするんだろ?

あ、彼女、
そのビスチェって、白いのもあるんだね。

旦那様のタキシード姿に・・・
ポッとしてたら、

「もし、女神がいたとしたら・・・
小百合、綺麗だ。」

全裸より恥ずかしいかも・・・

「ミズキ、さすがに本職だな。礼を言うよ。」

たぶん、お化粧のこと。
彼女にしてもらったの。
へぇ、本職なんだ。

旦那様から、ユリのブーケをいただきました。

少ししたら、デッカいベンツが来たの。

旦那様と小百合は仮面を着けました。
旦那様のはアタマから掛けるヤツだけど、小百合のは内側でクワえるヤツ。しかも、後頭部でベルトで着けるようになってて、ショールごと着けられました。

時間は、お昼頃かな。

長いドレスとショールを丸めて、ベンツに3人乗りました。
シワになっちゃうよぉ。

ほんの10分位で停まりました。

山道の左右に高級車がたくさん。

白いビスチェを着た女性がいるところで車を降りました。

山道の先の正面の建物・・・

廃墟になった古い大きな建物。

たぶん、元湖畔の結婚式場だったんだろうなぁ。

二人の白いビスチェの女性がドレスのスソを持ちました。

旦那様と腕を組んで。

「小百合、行こう。」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ