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2次元クエスト~ドラゴンの騎士~

第6章 三鬼竜との闘いと帰ってきた魔人




「よ、相変わらずキザなツラしてんなぁ」

ヒュンケル「お前こそ見た目は変わらんな……ポップ」

ヒム「さぁ積もる話は後にしようぜ」

ポップ「あぁ……『ルーラ』!」

バシュン!



ベンガーナ王「行ったか……何事も無ければ良いが」

ベンガーナ王は王座の真上に掲げられた黒の剣を見つめながら言った。

クロコダイン「ベンガーナ王、何か心配事がおありで?」

ベンガーナ王「うむ、我々は手に余る凶器に頼ろうとしているのでは無いかと思ってな」

アキーム「実は黒の剣を精霊の祠にて清めた後、使い手を募ったのですが……」




それはヴェルザー軍侵攻の一月前のことだった。

シウバ「ベンガーナ王、黒の剣だがくれぐれも使い途を誤らない事だ。あの剣は使い手を選ぶ」

ベンガーナ王「うむ、身心共に屈強なモノに使わせてみよう」

シウバ「……」

アキーム「今ベンガーナ随一の剣の使い手が名乗りを挙げています」

ベンガーナ王「と言うことは、『ダルイ』だな?あの男なら申し分無いだろう。早速黒の剣の授与を執り行おうぞ」

そして……黒の剣の授与は滞りなく行われた。

数日後……

アキーム「ベンガーナ王!大変です。ダルイが、ダルイが反旗を翻しました!」

ベンガーナ王「なんと……」

アキーム「只今城に向かっているとのこと。如何いたしますか?」

ベンガーナ王「やむを得まい。なるべく生け捕りにするのだ」

アキーム「御意に!」

「その心配には及ばない!」

ベンガーナ王「な、何者じゃ!?」

アキーム「この声は、ダルイ!?」

ダルイ「ククク、ベンガーナ王!素晴らしい剣を賜った礼をしにきた」

アキーム「ぶ、無礼な!」

ベンガーナ王「待てアキーム……奴の目を見ろ」

ダルイの目は、凡そ人の物とは思えない程にくすんで濁っていた。

ベンガーナ王「黒の剣に取り込まれおったか……」
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