Slow🎵Step 〜不器用な二人のラブストーリー
第4章 Step 4
「うん、正解!この分でいくと頑張れば国大狙えるかもしれないよ」
褒められちゃった
嬉しいな
里見さんに褒めてもらいたくて頑張った甲斐があったな
国大か…
里見さんの大学も狙えるかな
「はい、次これ解いてみて」
「……」
「ああ、そこはこの方が次やり易いから… はい、後自分でやってみて」
「はい」
「…うん、そう、それでやってみて 、今日はこれで終わりにしよう、続きは次回までにやっておいて、わからないことがあったらメールして」
「はい、ありがとうございました、下でお茶、どうぞ」
「ああ、ありがとう」
階下へ降りるといつものようにキッチンでお茶を淹れてリビングへ運ぶ
一果はお茶を出しながら、本を読んでいる里見の顔をちらと伺う
短髪で少し癖のある黒髪、普段下がり気味の目尻がキュートだが、眼鏡をかけると途端にシャープになる
かっこいいな…
「お茶、どうぞ」
「ああ、ありがとう、 いただきます」
本を閉じると爽やかに微笑む
「一果ちゃんは志望校、もう決まってるの?」
「いえ、まだ… あ、でも、ここから通いやすいし、里見先生の大学目指して頑張ってみようかな」
「そう… なら、僕も頑張らないとな、是非、協力させてもらうから頑張って」
「はい、頑張ります」