
Slow🎵Step 〜不器用な二人のラブストーリー
第1章 Step 1
「お帰りなさい」
「ああ、いっちゃん、ただいま お天気が良いからドライブがてらお買い物行って来たのよ」
「伯父様にお客様がいらして本をお預かりしておきました」
「おう、そうだった、今日だったか すっかり忘れてた」
「あなたったら、またですか? 仕方ないわねぇ」
「あの、これ、勝手に読んでいました」
「ああ、どうぞ、興味があるんなら他にもたくさんあるから好きなだけ読んだらいい」
国語の教師をしている伯父の家には様々な本がひしめいている
「はい、ありがとうございます」
伯母夫婦は男の子を二人儲けていたが既に二人共社会人になり家を出ていた
女の子の一果を小さな頃からとても可愛がってくれたこの叔母夫妻は、必ず本を土産に買い与えてくれた
一果が本好きになったのも少なからず伯母夫妻が影響しているかもしれない
