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Slow🎵Step 〜不器用な二人のラブストーリー

第13章 Step 13



「はい、どうぞ ミルクティー」

「あ、ありがとうございます あの、里見さん」

「ん?」

「あの、ここだと皆さんが…」

「ああ、いいの、いいの 一果は気にしないで」

いいの、いいの、って…

これだけ興味深々に視線を向けられていてはとても話などできそうもない

気にしないで、って言われても…

ドリンクカウンターでのやり取りを見ていた一果が気遣うが本人はいつものことで慣れっこなのだろうか、全く気に留めていないようだ

「それで、さっきの続きだけど 身体、大丈夫なの?」

「はい、もうすっかり良くなりました」

「一果はあまり丈夫な方じゃないから無理しないで」

無理しないで、って…
今回のことは里見さんも関係無くはないんだけどな

「あの、里見さん 伯父から預かったレポートを届けてくださった研究室の方…」

「ああ、麗子? あいつがどうかした?」

「い、いえ…」

♫♫♫♫♫♫♫

首をよこに振りながら困っていると里見のスマホから着信音が鳴る

「噂をすれば麗子から… 悪い、そろそろ戻らないと」

「あ、はい」

「また研究室覗いて お茶ぐらいだったら時間取れるから」

「はい」

「気を付けて帰るんだぞ」

「はい」



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