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Slow🎵Step 〜不器用な二人のラブストーリー

第14章 Step 14



「お前、里見さんに昨日のこと話したの?」

「まだ、だよ」

「やっぱりな… あのさ、お前見てていつも思うんだけど、何でそんなに遠慮ばっかしてんの?」

「遠慮って訳じゃ…」

「だったらなんなんだよ 付き合ってんだろ? 彼女だろ? なら困った時はもっと甘えてもいいんじゃね?」

「…彼女、なのかな?」

「はあ? お前と里見さん、どうなってんだよ 付き合ってんじゃねえの?」

「最近、わからなくなった…」

「はあー… 全く、じれってえな」

「ご、ごめん」

「昨日みたいにいつも俺が通りかかるとは限らないんだぞ」

「うん」

「あの手の連中はまた仕掛けてくるぞ」

「え? そ、そうかな」

「お前は天然だから気付かないかもな」

むぅ…
「そっ、それは、ひどいよ」

「なら俺から里見さんに話してやろうか?」

「お願い、それはちょっと… 困る」

「何でだよ、困るって」

「里見さん、今大事な時なの 今任されているプロジェクト、あと一年で結果出さないと 大学に残れるかどうかの瀬戸際で… だから、余計な心配かけたくないの それに、私のせいで大事な時にトラブルに巻き込む訳にはいかないの」

「そうか… 一果の気持ちはわかった でもそれは違うと思う もし、俺が里見さんだったら何でも話して欲しいと思う」

「でも今は、お願い」

「…わかった その代わり、何かあったら俺には話せよ、いいな?」

「うん…」


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