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彼女の恋愛

第5章 期限付きの仮彼女

親睦会から1ヶ月経ったある日

くるみと陽は特に進展もない日々を過ごしていた

1つ変化があったとすれば【この光景】だろう


「相悟♡ 今日も部活終わるまで待ってるね〜♡」

「ああ、悪いね菫」

相悟の胸に抱きついて早く帰ろうね♡と甘えている菫

よしよしと頭を撫でる相悟
親睦会のあとにごはんを食べに行ってそっからなんとなく付き合ったらしい

二人のやりとりに陽がため息を吐く

「あー!鬱陶しい! 他所でやれ!」

「矢川なに〜? うざいのはあんたでしょ〜!」

「うるせー!イチャイチャすんな!」

「自分がうまく行かないからって八つ当たりしないでくれる〜?」

「別にうまくいってなくねーし!」

くるみと相悟はまた始まったと呆れたが巻き込まれたくないので成り行きを見守った

「あんた達に進展がないのはね〜!あんたがチッキーンだからよ〜」

「はぁ? 何がチキンだよ!ホルスタインのくせに!」

「ムカつくー‼︎ 超ムカつくー‼︎ 牙突!」

菫は近くにあった定規で思いっきり陽の右肩を突いた

「痛ってー! こいつ今日は絶対許さねー!」

「かかってこいや! チキン野郎!」

ストップとようやく相悟が止めに入った

「煩い。陽も菫も悪い、ちゃんとお互い謝って」

ぴしゃりと言い放ち黒いオーラの見える相悟にごめんなさいと素直に謝る二人

相悟はよしよしと菫の頭を撫でて陽と部活に行った

「菫、陽と言い合ってる時に語尾が変わってたよ?読者も混乱するから!」

「あら、ごめんなさい〜♡ しかし矢川って単純だよね〜」

ケタケタと笑う菫

「で、最近どうなの〜? うまくいってないの〜?」

「昼休み一緒に過ごして後は夜にLINEするくらい。向こうは朝と放課後は部活あるし、私も家事があるから…あまり話せてないかも」

「でももうすぐバスケ部の試合応援というイベントがあるじゃん〜!あいつもレギュラーの端くれだから活躍するかもよ〜?」

「端くれって… でもか応援か〜」

楽しみだよね〜と菫と話してくるみは家事の為に帰宅した

夜に陽からLINEがきた

[寝ちゃった?(´-ω-`)]

[寝てないよ。お疲れ様\(^o^)/]

[最近くるみとあまり話せなくて寂しい/ _ ;]

[部活大変そうだもんね。試合、近いんだっけ?]

[来週末だよ。心が折れそう(つД`)]

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