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彼女の恋愛

第14章 カレーと彼女

「え! マジで」

相悟もびっくりして菫を呆然とみる

「くるみ〜? うちダーリンに怒られちゃうから言わないで♡」

菫はさぞ聞いてほしい様に身をくねらせながら困った顔を浮かべる

「それ陽は知ってるの?」

「知らないんじゃない〜? ダーリンも矢川には知られたくないって言ってたから」

ちらっと陽を見ると廊下で奈緒とイチャついてこちらには気づいていない

「昨日、圭さんと付き合い始めたのね」

「そう。好きかもーって言ったらじゃあ付き合う?って言われて♡ ぶっきらぼうだけどそこがまた可愛いんだよね〜♡」

菫のメロメロぶりにくるみも相悟も付き合いきれず聞き流していると予鈴が鳴った



昼休み、菫のノロケ話を聞きながらお弁当を食べ終えるとくるみは図書室の様子を見に行った

中をあけると机にノートと教科書と辞書を拡げながら爆睡している創がいた

「先輩? 風邪ひきますよ」

揺すって起こすとん〜?と目を擦りながら寝ぼけ眼でくるみを見つめる

「くるみちゃん…いま何時?」

「もう12時40分ですよ」

「そっか〜、ん〜!」

創は思いっきり伸びをすると立ち上がった

「じゃあそろそろ戻ろうかな。ありがとうね」

ポンとくるみの頭に手を置くとガラっとドアが開いて小島が入ってきた

「おう? 利用者がいるとは珍しいな…確か2年の」

「岬です。じゃあね、くるみちゃん」

創はヘラヘラしながら手を振り図書室から出て行った

「森野、もしかして7人目か?」

「馬鹿な事言わないで下さい。今は村瀬くんと付き合っていますから正真正銘1人です!」

「やっぱり矢川から乗り換えたのか…」

「先生? 軽率な発言はやめて下さい。それより用事ですか?」

「あぁ、コスプレの案だが露出高いのはダメだ。それとガスコンロの使用許可はもらったぞ」

「わかりました、ありがとうございます。宮澤くんにも伝えておきます」

「じゃあな」

行こうとする小島の後ろ姿にくるみは疑問を投げかけた

「先生!どうして私がここにいるってわかったの?」

「ただの勘だよ」

フッと笑って小島は去っていった

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