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見つめ合いキスをすると隆盛の左手薬指の指輪に口付けをして静かに呟いた

「私は隆盛の側にいるから不安になんてならなくていいよ」

手を握りながらおでこにキスをしてしばらく髪を撫でると隆盛はうとうとしながらやがて目を閉じて静かな寝息をたてた

起こさない様にそっと離れると像の縫いぐるみを自分の居た場所に置きそっと部屋を出る

リビングに降りて灯りを消そうとすると奥のスペースに仏壇があり、近寄ると隆盛に似た綺麗な女性の写真が飾ってあった

（隆盛が毎日掃除しているのかな…埃ひとつないや）

優しく微笑む女性に手を合わせて目を閉じると心の中で呟いた

（隆盛さんとお付き合いしている森野です。お線香も差し上げられず不躾ですみません。どうか隆盛さんとの交際を暖かく見守って下さい）

しばらくして目を開け灯りを消す前にもう一度仏壇に向かって呟く

「今度お邪魔した時はちゃんとご挨拶させて下さい。失礼します」

灯りを消して鍵を閉めると新聞受けに鍵を入れて家に向かって歩きだす

（は〜、もうすっかり暗いな）

冷たい空気に武者震いすると足を早めた