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彼女の恋愛

第7章 不穏な予感の彼女

「嘘!ちょーめでたいじゃん!」

菫が二人が正式に付き合ったことを祝福してくれたが、こっちはそれどころではない。

「どんな状況で付き合うことになったの〜?チューした〜?」

「菫!お願いだから試験終わるまで待って!」

ブツブツ単語帳を見ていたが菫が話しかけるので頭に入らない

「くるみのあのコーデでくらっと来ない男はいないよね〜。くるみ着痩せするタイプだからさ〜 意外に乳あるとは思わな…」

「わーっ!!!」

くるみが叫ぶとクラスメート達が迷惑そうに注目した

「ちょっと菫、やめてよ!」

「だって本当じゃん〜 Dカッ…ぷっ!!」

後ろから陽が菫にチョップした

「はい、教室のど真ん中で人の女のカップ数大きい声で言わないでね」

「うわ〜 なんか彼氏面してるのムカつく〜」

頭をさすりながら菫が陽の足を思いっきり踏んだ

「ちょっ!二人ともやめて!」

チラッと相悟に目で助けを求めたがニコッと微笑んですぐノートに目線を戻した

(マジか…)

相変わらず二人はギャーギャー騒いでいる

(は〜、英語オワタ…)




昼休み、くるみと陽はいつもの中庭でお弁当を食べていた

「夏休みの予定だけどさ!」

「うん」

「まだわからないと思うけど20日の花火大会は一緒に行きたいなって思ったけど、くるみはやっぱり夜の外出は厳しい?」

「う〜ん、お母さんに聞いてみるけど期待はしないで」

「了解!」

くるみが牛乳を飲んでいると陽が奪おうとする

「ちょっと!本当やだ!」

「いいじゃん、一口ちょうだいよ」

「陽も牛乳買えばいいじゃん!」

「昼はペッパーって決めてるから。それにくるみのがいいの〜」

陽が無理やり奪ったのをくるみが取り返そうとする

片手で牛乳を高らかにあげて片手でくるみの牛乳奪還を阻止していたら牛乳をひょいと後ろにいた人物に取られた

「あなた方は公然の場で騒いで恥ずかしくありませんか?」

村瀬がくるみに牛乳を渡す

「ご、ごめんなさい」

「…」

「矢川、夏合宿の件でコーチが呼んでいます」

「ああ」

村瀬はくるみを見てそれではと言いその場を後にした

「くるみ、悪い!コーチのとこ行ってくる」

「うん」

陽が職員室に向かう姿をみてくるみは考えた

(村瀬くんそんなに悪い人じゃないのにな。陽は何で苦手なんだろ)

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