3月の僕たち
第8章 雑談8
「ダイさんお誕生日おめでとうございます。バドのみんなからプレゼントです」
そう言って小さな手帳のようなものを手渡した。
「何これ?」
受け取ったダイはそれを開いた途端噴き出した。
ページを次々めくるとお腹を抱えて笑っている。
バドのみんなはそれが何か分かっているらしくニヤニヤと眺めていた。
僕と慶矩とハルちゃんそれから上出君だけが何なのか分からず様子を見ていたが、圭一が
「気に入ったか?」
と聞くと満面の笑顔で
「うん!ありがとう」
と応えてそれを大事そうに胸に抱きしめた。
「よしっ、じゃあ喰うぞ」
「ダイさんの誕生日おめでとうございまぁ~す」
「おめでとうございます、頂きまっす」
皆口々にお祝いと礼を言うと積極的に具材を盛り付け、チョコの周りに群がった。
「わぁ、零すなよ」
「付け過ぎ」
汗臭いバドの部員たちが甘いチョコに群がっている。
汗とチョコの匂いが気持ち悪くなりそうだ。
「窓開けてもいい?」
南窓際の席でチョコソースの湯銭を見ていた上出君に断りを入れる。
「どうぞ」
と頷く。
僕は窓を開けそのまま上出君の傍に腰掛けた。
3月の温かい日差しとまだ少し冷たい風が室内に入ってきて気持ちがいい。
南に面した斜面の校舎の下のグランドの隅で野球部が昼休憩をしているのが見える。
そう言って小さな手帳のようなものを手渡した。
「何これ?」
受け取ったダイはそれを開いた途端噴き出した。
ページを次々めくるとお腹を抱えて笑っている。
バドのみんなはそれが何か分かっているらしくニヤニヤと眺めていた。
僕と慶矩とハルちゃんそれから上出君だけが何なのか分からず様子を見ていたが、圭一が
「気に入ったか?」
と聞くと満面の笑顔で
「うん!ありがとう」
と応えてそれを大事そうに胸に抱きしめた。
「よしっ、じゃあ喰うぞ」
「ダイさんの誕生日おめでとうございまぁ~す」
「おめでとうございます、頂きまっす」
皆口々にお祝いと礼を言うと積極的に具材を盛り付け、チョコの周りに群がった。
「わぁ、零すなよ」
「付け過ぎ」
汗臭いバドの部員たちが甘いチョコに群がっている。
汗とチョコの匂いが気持ち悪くなりそうだ。
「窓開けてもいい?」
南窓際の席でチョコソースの湯銭を見ていた上出君に断りを入れる。
「どうぞ」
と頷く。
僕は窓を開けそのまま上出君の傍に腰掛けた。
3月の温かい日差しとまだ少し冷たい風が室内に入ってきて気持ちがいい。
南に面した斜面の校舎の下のグランドの隅で野球部が昼休憩をしているのが見える。