
3月の僕たち
第1章 雑談1
「ぅげ?」
圭一が口元に手を当てて後退る。
「げ――、芸術的だね・・・ってことだよな」
僕は慌ててフォローすると、ダイは嬉しそうに微笑んだ。
「ありがとう。泰弘君にそういわれると嬉しいなぁ」
慶矩も口元を手が彷徨わせながら恋人に話しかける。
「ダイ・・・これは大量にチョコレートを使うから大変だって・・・」
「うん、そうなんだけど毎年ハルちゃんや彰さんがバレンタインに沢山チョコもらって食べきれないからってくれるから恒例なんだよねチョコフォンデュ」
ダイは満面の笑顔で小皿とカトラリーを準備している。
「せっかくだけど俺・・・受験の結果待ちのストレスで胃の調子がちょっと―――」
真っ先に圭一が逃げを打った。
「そう、残念だな。この間ね慶矩君には好評だったんだよ」
「・・・慶矩、よかったなぁ。また沢山食えよ―――」
ダイの言葉をちゃんと受けてから、上出君もさらりと慶矩に押し付けた。
「慶矩は甘いもの好きだからね――ッ!」
僕も――ダイのことは恋人である慶矩が責任を取るべき――とばかりに皿とスティックを押し付け、目の前に置かれたフルーツの皿を滑らして云った。
「部活疲れは食べるに限るっていつも言ってるもんなぁ。僕の分まで食べていいからな―――!」
「なっ、ちょ―――まっ・・・!!」
皆がチョコレートを慶矩に押し付けようとしているのに、ダイは全く気が付かない。
慶矩はダイの第2の保護責任者であるダイの従弟ハルちゃんへヘルプの視線を投げる。
その様子を見てダイもハルちゃんの顔を見つめ首を傾げる。
「どうかした?」
「えっとぉ・・・ダイさんはチョコが好きだものね。でもこの季節は食べ飽きたりしませんか・・・?あ、ダイさんはあまり貰ったことないか・・・」
今の言い方だと、ダイはモテたことがないから分からないだろうと云ってしまったようなもの。
周囲が凍りつく。
圭一が口元に手を当てて後退る。
「げ――、芸術的だね・・・ってことだよな」
僕は慌ててフォローすると、ダイは嬉しそうに微笑んだ。
「ありがとう。泰弘君にそういわれると嬉しいなぁ」
慶矩も口元を手が彷徨わせながら恋人に話しかける。
「ダイ・・・これは大量にチョコレートを使うから大変だって・・・」
「うん、そうなんだけど毎年ハルちゃんや彰さんがバレンタインに沢山チョコもらって食べきれないからってくれるから恒例なんだよねチョコフォンデュ」
ダイは満面の笑顔で小皿とカトラリーを準備している。
「せっかくだけど俺・・・受験の結果待ちのストレスで胃の調子がちょっと―――」
真っ先に圭一が逃げを打った。
「そう、残念だな。この間ね慶矩君には好評だったんだよ」
「・・・慶矩、よかったなぁ。また沢山食えよ―――」
ダイの言葉をちゃんと受けてから、上出君もさらりと慶矩に押し付けた。
「慶矩は甘いもの好きだからね――ッ!」
僕も――ダイのことは恋人である慶矩が責任を取るべき――とばかりに皿とスティックを押し付け、目の前に置かれたフルーツの皿を滑らして云った。
「部活疲れは食べるに限るっていつも言ってるもんなぁ。僕の分まで食べていいからな―――!」
「なっ、ちょ―――まっ・・・!!」
皆がチョコレートを慶矩に押し付けようとしているのに、ダイは全く気が付かない。
慶矩はダイの第2の保護責任者であるダイの従弟ハルちゃんへヘルプの視線を投げる。
その様子を見てダイもハルちゃんの顔を見つめ首を傾げる。
「どうかした?」
「えっとぉ・・・ダイさんはチョコが好きだものね。でもこの季節は食べ飽きたりしませんか・・・?あ、ダイさんはあまり貰ったことないか・・・」
今の言い方だと、ダイはモテたことがないから分からないだろうと云ってしまったようなもの。
周囲が凍りつく。
