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第6章 ~スクープ~

「…ってぇ。…ダメだ。


これ、耐えられない。


花音ちゃん、暇なら病院に付き合って。」




「分かりました。」




直生は手早く身支度を整えると、


花音を伴って病院へと直行した。



それから入念な固定と痛み止めを打ってもらった後、


花音と一緒に少し遅い朝食をとることにして、


直生はお気に入りのカフェへと彼女を案内した。



珈琲を飲みながら、直生は唐突に切り出す。





「俺、本気になっちゃった。


…真剣に俺と付き合ってよ。」




「お断りしたところで、


怪我を理由に私を引っ張りまわすんでしょう?」




「うん、そうだね。そのつもり…。」




察しの良い花音に、直生は笑みを浮かべると、そう返す。




「だったら、私に選択権なんか


初めからないじゃないですか。」



「そうだよ。


だから、素直にうんって言ってくれればいいんだよ。」




余裕の笑みをこぼし、直生はそういった。



彼女は、嘆息を一つ吐き出し、提案してきた。




「わかりました。


じゃあ、週刊誌どおり


熱愛中ということでいかがですか?」



「とりあえず、それでいいよ。


…ベルギーまでに君を堕としてみせるから。」



満面の笑みを浮かべ、


直生は自信満々にそう言って見せた。

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