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第9章 〜溺れる日々〜

 直生は花音と一緒にディナーをとり、


その後バーで適度に酔っぱらったのち、


花音と飲んでいたバーがあるホテルのスウィートへと招待すると、徐に口を開いた。



「花音、しよっか。」



「ちょっと、待ってください。


シャワー浴びなきゃ……。」



「俺、決勝戦のあと浴びたもん。」



抱きしめようとした直生から逃げながら、


バスルームに向かう彼女に、直生は嘆息を吐き出す。



「そんなに気になるなら、入っておいでよ。


でも、どうせ花音は俺で汚れるよ?」



「もうっ!! 


どうして、そんなに意地悪なの?」



頬をふくらませた彼女があんまり可愛くて、直生は瞳を細めた。



(やばいな、我慢できないや。)



既に反応している自身に、直生は苦笑をこぼした。



(中坊かよ、俺。)



「花音、早く入んないと、バスルームで襲うよ?」



低くいった直生の台詞に、


花音は慌ててバスルームに消えていった。



 そうして、十分後……。


バスタオル一枚だけを巻いて姿を現した花音に、


ソファでワインを飲んでいた直生は立ち上がると、低く呟く。



「それ、邪魔。


花音の綺麗な肌見せてよ。」


「やっ、恥ずかしいから。」



がっしりとバスタオルをガードしている彼女の掌。



直生は、嘆息を吐き出すと……彼女の耳元で囁く。



「もう、あの時に見てるし。


今から、もっと恥ずかしいことするんだから……、それとってよ。


じゃないと、バスルームで犯すよ?」


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